いよいよ追い込み!

伊東久重美術館での「伊東建一作品展」まで1週間、
高島屋京都店での展覧会個展まで10日となりました。

先日の日記では展覧会に出品する作品の借り出しについて書きましたが、
そちらは現在中間地点。
西日本方面の借り出しをようやく終え、今週から東日本方面を回ります。

木彫りの蓮・・・

さて肝心の制作の方もいよいよ追い込み!
人形に持たせる「蓮」を彫って・・・

彩色しました!

彩色!

初めての顔出し・・・

父の高盛金彩絵の大作。
額装前に金彩の最終チェック・・・

これから額装!

完了!
いよいよ額装です!

完全オーダーメイド!

妹の縫った衣装。
人形はまだ顔描きの真っ最中・・・
忙しい日々はまだまだ続きます!

作品借用の旅

「伊東建一作品展」

伊東久重美術館での「伊東建一作品展」まで2週間、
高島屋京都店での展覧会と個展まで17日となって毎日バタバタ!
制作はもちろんですが、それ以外にも様々な用事に追われています。

「伊東久重の世界」

中でも気を遣うのは「有職御人形司 十二世伊東久重の世界」展に出品する
これまでに制作した作品の借り出し。
100点以上の展示になるので所蔵先を回るだけでも大変です。

「大聖寺門跡」

この日は昭和天皇御大典の際に九世久重が制作した
洋装人形の借用のため、御寺御所・大聖寺門跡へ。
香淳皇后が愛玩されたという
ひいひいおじいさんの人形を間近に見て感激!

「壬生寺」

この日は六世久重が嘉永3年に制作した大念仏面借用のため壬生寺へ。
先祖が約170年前に打った面を手にしたときは感動!

「ArtTransit」

日本全国を回ってくれる美術運送のトラック。
スタッフの手際の良さと丁寧な仕事ぶりには感心。
大事な作品も安心して任せられます。

素晴らしい日本庭園!

高島屋京都店での
「有職御人形司 十二世伊東久重の世界」展(7階グランドホール)と
「有職御人形司 十二世伊東久重展」(6階美術画廊)は
9月12日(水)から。
ぜひご来場ください!

春学期終了!

誰にも見られないように・・・

同志社女子大学での授業も今年で4年目。
その春学期授業が先日終了しました。

天国への・・・?

授業タイトルは「京都の文化A」。
サブタイトルが「御所人形師と学ぶ 京都と人形の魅力」。
この春学期は過去最高の326名(!)の履修登録。
教室の収容人数の関係で抽選を行い、
最終的に266名まで人数を調整してもらいました。

講義台から見る大教室

大教室にもかかわらず、熱心に話を聞く姿には感心・・・
京都で学んだ者として、また留学に行く子も多いようで、
少しでもこの授業の内容が役に立てばうれしいです。

講義台のパネルスイッチ

学期の締めくくりには「超」簡単な期末テスト。
いつも書いているように採点するのが大変・・・

それはともかく受講生のみんな、お疲れさまでした!
楽しく有意義な夏休みを過ごしてください。
また9月に高島屋で会いましょう!

桐の木

30年ほど寝かせた桐の木

御所人形の制作法にも書いていますが、
伊東家の御所人形の素材は「桐の木」。
何年かに一度の購入の際には木目の揃った、
できるだけ大きなものを確保するようにしています。

これで4分の1!

桐の木は伐採してすぐには使いません。
30年ほど屋外で乾燥させてから使うのですが、
いくら乾いているとはいえ、
これだけ大きな木になると切るのもたいへん・・・

疲れました・・・

いつもは外で行う作業も、この暑さではとても無理。
二人がかりでクーラーを効かせた工房2階に運び、
のこぎりで一気に切り出します!
疲れました・・・

祇園祭と伊東家

梅雨が明けたと思えばいきなりの猛暑!
今日明日の京都は最高気温39度(!)の予報。
そんな猛烈な暑さでも試合に出かけていく息子ふたり。
妻も「勝っといで!」ではなく「無事帰っといで!」の送り出し。
異常な暑さです!

ロビーの祇園祭飾り

そんな酷暑の京都ですが、7月といえばやはり「祇園祭」。
ウェスティン都ホテル京都の玄関ロビーにも見事な鉾飾りが・・・

17日(火)の前祭巡行に向け、今日から3連休。
宵山、宵々山とかなりの人出が予想されます。
熱中症に気をつけてお出かけください。

「葵殿」のステンドグラス

これまでにも書いていますが、
伊東家にとっても縁が深いこの祇園祭。
祇園祭に関する以前の日記をまとめてみました。
かなりの数になってしまいましたが、ぜひご覧ください。

長刀鉾「和泉小次郎親衡」像(2012/6/6)
ソフィア 京都新聞文化会議(2012/6/11)
長刀鉾「和泉小次郎親衡」像2(2012/7/1)
月鉾稚児人形「於菟麿」(2012/7/8)
小学校にて(2013/6/14)
祇園祭ときゅうり(2013/7/3)
神輿洗い(2013/7/11)
祇園祭山鉾巡行(2013/7/18)
長刀鉾「和泉小次郎親衡」の話(2016/7/12)
続・祇園祭と伊東家(2016/7/17)
長刀鉾「花天冠」修復(2017/6/21)

胡粉の地塗り

梅雨に入ったとは思えない晴天。
雨が降らないと困る方もおられるとは思いますが、
うちにとっては梅雨の晴れ間は「胡粉塗り」の絶好のチャンス。
9月の展覧会に向け、ここぞとばかりに塗り重ねます。

シュールな姿・・・

写真の作品は12回塗り重ねたもの。
最初の「地塗り」は筆を使って30回ほど塗るのですが、
せっかくツルツルに彫った木地も胡粉を吸い込み、
また筆目の影響もあってボコボコしてきます。

地塗り中の人形

天日で乾かしながら塗る「地塗り」は1日に4回が限界。
塗るのもなかなかの手間なのですが、磨くのがさらに大変です!