
十二世久重作 木彫御所人形「福の神」
御所人形は観賞用の人形として江戸時代中期に大成され、宮中の慶事や出産、あるいは結婚など、様々な祝事の際に飾られてきた由緒ある人形です。

十二世久重作 木彫御所人形「望」
その最大の特徴は三頭身であることと、透き通るような白い肌にあります。
江戸時代にはその特徴から「頭大人形」や「三つ割人形」、またその他にも様々な名称で呼ばれていたのですが、当時宮廷や公家、門跡寺院といった高貴な人々の間で愛されたところから明治時代になって「御所人形」という名称で呼ばれるようになりました。

庄五郎(建一時)作 木彫御所人形「明」
御所人形はその成り立ちや品格から、古くより人形の中でも最も格式高く、最上のものとされています。あどけない稚児の姿をうつしたふくよかな姿、時に愛らしく、時に凛とした表情を見せる気品ある姿、御所人形は日本を代表する人形と言っても過言ではありません。