建一の立雛はおかげさまで毎年人気。
出来る数が限られているので、
お待ちいただいてる方もあるのですが、
来春の展覧会用にも、何点か制作しています。
頭(かしら)の素材はもちろん桐。
頭の素材は桐の木以外にも、
桐塑、石膏や焼き物、さらに最近では樹脂製のものまであるそうですが、
うちでは桐の木彫法を変えることは絶対にありません。
「立雛の頭(かしら) ②」へ→
建一の立雛はおかげさまで毎年人気。
出来る数が限られているので、
お待ちいただいてる方もあるのですが、
来春の展覧会用にも、何点か制作しています。
頭(かしら)の素材はもちろん桐。
頭の素材は桐の木以外にも、
桐塑、石膏や焼き物、さらに最近では樹脂製のものまであるそうですが、
うちでは桐の木彫法を変えることは絶対にありません。
「立雛の頭(かしら) ②」へ→
来年1月の展覧会の作品用にいいものがあればと思い、
金襴屋さんに金襴を見せてもらいました。
あらかじめ色や柄など、こちらの希望を伝えておいて
工房に持ってきてもらうのですが、今回はなんと数十本!
というのも人形の衣装は難しいもので、
金襴であれば「織りの細かさ」や「文様の大きさ」など、
人よりずっと小さい分、選ぶのに微妙な判断を必要とするからです。
色やデザインは御所人形のイメージに合わせ、
「軸物の表装」や「袈裟」などに使われるような「地味なもの」ではなく、
「能装束」や「袱紗」などに用いられる「華やかなもの」から選びます。
今回選んだのはモダンなデザインも含めた数種類。
金糸をふんだんに使いながらも派手すぎない、
上品なものを選ぶことができました。
細かく金糸を織り込んだ金襴は光の当たり具合によって、
朝夕で表情を変える点が最大の魅力。
今度の展覧会では新しい「立雛」に使ってみようと考えています。
これまでと違うイメージのものができそうで、今から楽しみです。
「御所人形の制作法」にも書いていますが、
伊東家の御所人形は初代庄五郎の時代から現在まで、
変わることなく桐の木を素材としています。
代々続く陶芸の家が、子や孫の世代のために土を買い足されるのと同様、
伊東家でも使った分の桐の木は買い求め、補充しておきます。
と簡単に言っても、板状に加工したものと違い、
丸太のままのいいものはなかなか手に入りづらいのが実状です。
ところが先日、ある方からお声掛けいただき行ってみると、
そこには想像をはるかに上回る素晴らしい木が待っていました。
長さ8尺以上もある見事なもの。
しかも上から下まで、驚くほどまっすぐ伸びています。
木目も完璧。
木肌も今まで見たことが無い白さ。
これほどのものはめったにお目にかかれません。
迷うことなく譲っていただくことにしました。
温暖化の影響などもあり、今では希少となった目の詰まった国産の桐。
乾燥も十分ということなので、
来年の展覧会の作品にも少し使ってみたいと思っています。
ちなみにこちらでは数か月前にこんな立派な桐板も手に入れました。
理想的な板目。さらに長さなんと5尺!
久重が以前から構想を練る作品に、どうしても必要だった超幅広の一枚板。
最高の素材に巡り会え、今から素晴らしいものができそうな予感がします。