「粗彫り」の途中

先日お知らせした秋の箱根での展覧会
来春の東京での展覧会に向け「粗彫り」を進めています。

素材である桐の木

自分の作品、父の作品とも「粗彫り」は建一の仕事。
次の段階「上彫り」に入るまでは地味な工程なので、
写真を撮るまでもないと思っていたのですが、
ふと思いつき、作品を寝かせて記念撮影。

人形の底の穴

底に小さな「穴」があいています。
伊東家の御所人形は「木彫りであること」が大前提ですが、
実は彫っている途中に一旦作品を半分に割り、
中を刳り貫く工程を入れています。
この「穴」は作品完成後も内部に空気を循環させるためのもの。

木彫に使う道具

四季の気候の変化にも対応し、
ひびが入らないようにと、江戸時代から続けてきた大事な工程。
何代にも渡り、受け継がれてきたこだわりの部分です。

この他にも伊東家の人形制作には様々な創意工夫が加えられています。
詳しい制作工程については「御所人形の制作法」をぜひお読みください。

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