12月も半ばになると、いよいよ忘年会シーズン。
ただここ数日は風が強く、かなりの寒さ。
池の鯉も岩の陰でじっとしていました。
面相筆
筆については「制作工程 ⑦」で少しふれましたが、
父子展を前に、思い切って筆を替えました。
といっても本当に微妙な変更です。
ただその少しの違いが非常に大きく、
今までと同じ線がすっと楽に描けるようになるのです。
筆は毛の種類はもちろん、「軸の太さ」、「筆鋒の長さ」など、
さまざまな要素で使用感がまったく違ってきます。
今回はいろいろ試す中での偶然の発見でしたが、
この先、気分よく顔が描けそうです。大満足。
立雛の頭(かしら) ③
先日、「立雛の頭(かしら) ①」と「②」で紹介した立雛の頭。
ようやく顔を描きました。
写真でもわかると思いますが、ひとつひとつ表情が違います。
毎日顔を描く職人さんと違い、私は年に数回しか顔を描きません。
ですので、同じ時に描いたものでも人形の表情は微妙に違ってきます。
それぞれ個性を持った頭は髪付けの後、雰囲気を見てペアを組んでいきます。
いわば「お見合い」のようなもの。
「これはこれ」、「この人にはこれ」、とやっていると
不思議なことに必ずお似合いの組み合わせがみつかります。
完成まであと少し。
緊張する「顔描き」が済んだあとの楽しい時間です。
来月の展覧会には5種類の立雛を出品する予定です。
「立雛の頭(かしら) ④」へ→
虹
SUZANI (スザニ)展
明日11月27日(水)から12月19日(木)まで、
「ギャルリー田澤 ダ・コテ」にて「SUZANI (スザニ)展」が開催されます。
SUZANI (スザニ)とは現在のウズベキスタンを中心に
18世紀頃から作られている、刺繍を施した布地のことを指します。
このSUZANI (スザニ)は日本ではあまり馴染みはありませんが、
大変珍しく貴重な物で、西洋諸国にはコレクターが多く存在します。
この展覧会を主催される「Nefer Gallery」(ネフェルギャラリー)さんは
エジプトやレバノンなど中東、さらにはその近隣諸国の古い伝統文化を継承する
手作り品を紹介されているギャラリ-です。
またその背後にある貧しい子供達や女性達への支援を続けておられます。
私もその趣旨に賛同し、「Nefer Gallery」さんとその活動を応援しています。
お時間がございましたら、ぜひお立ち寄りください。
久重・建一展まで2か月
京都での久重・建一展まであと2か月となりました。
案内状に載せる作品の撮影も終え、ひと安心。
と言いたいところですが、制作はまだまだこれから。
ご来場の皆様に喜んでいただけるよう、がんばります。
「十二世 伊東久重 ・ 建一展」
-御所人形の伝統、脈々と-
2014年1月22日(水)~28日(火)
京都高島屋 美術画廊 (京都市下京区)
その他の展覧会予定はこちら。