「粗彫り」の途中

先日お知らせした秋の箱根での展覧会
来春の東京での展覧会に向け「粗彫り」を進めています。

素材である桐の木

自分の作品、父の作品とも「粗彫り」は建一の仕事。
次の段階「上彫り」に入るまでは地味な工程なので、
写真を撮るまでもないと思っていたのですが、
ふと思いつき、作品を寝かせて記念撮影。

人形の底の穴

底に小さな「穴」があいています。
伊東家の御所人形は「木彫りであること」が大前提ですが、
実は彫っている途中に一旦作品を半分に割り、
中を刳り貫く工程を入れています。
この「穴」は作品完成後も内部に空気を循環させるためのもの。

木彫に使う道具

四季の気候の変化にも対応し、
ひびが入らないようにと、江戸時代から続けてきた大事な工程。
何代にも渡り、受け継がれてきたこだわりの部分です。

この他にも伊東家の人形制作には様々な創意工夫が加えられています。
詳しい制作工程については「御所人形の制作法」をぜひお読みください。

続・展覧会のお知らせ

和光の時計台

前回に引き続き、またまた展覧会のお知らせです。
来年の3月17日(金)から26日(日)までの10日間。
和光(東京都中央区銀座)の和光ホールにおきまして、
展覧会を開催させていただくこととなりました。

前回の展覧会風景

展覧会名やサブタイトルなど、詳細は未定。
もちろん作品制作もまだまだこれからですが、
父にとって、なんと12回目(!)となる和光さんでの展覧会です。
少し先の話になりますが、今からぜひご予定ください!

展覧会のお知らせ

いきなりですが、展覧会のお知らせです。
今日からちょうど6か月後の11月19日(土)から、
いつもお世話になっている「箱根やまぼうし」さんで、
3回目となる展覧会を開催させていただくことになりました。

箱根やまぼうし

詳しくはまたご報告しますが、
今回は初めての「コラボ展」になる予定。
この秋は紅葉美しい箱根へ、ぜひお出かけください!
日程については「展覧会の予定」をご覧ください。

「伝統を受け継ぐ」

ところで以前、この「箱根やまぼうし」のオーナーである
浜美枝さんのホームページ「Mie’s Living」に「伝統を受け継ぐ」として、
御所人形の事を書いていただいています。
こちらもぜひお読みください!

葵祭

今日は5月15日。
京都で5月15日といえば、もちろん「葵祭」です。

フタバアオイ

ご承知のように「京都三大祭」のひとつとして有名なこのお祭。
実は「日本最古の祭」でもあります。

今年は「祇園祭」の山鉾巡行も日曜日、
さらに「時代祭」も土曜日の開催となる当たり年。
せっかくのチャンス、ぜひご高覧ください!

秋篠宮妃紀子殿下

おとつい5月8日の日曜日、
久重が大聖寺門跡で「秋篠宮妃紀子殿下」とお目にかかり、
会食させていただく機会に恵まれました。

大聖寺門跡

妃殿下が名誉総裁に就任され、
久重が副会長を務める「大聖寺文化・護友会」のご縁によるものです。

茶席にて

妃殿下のご臨席を記念して持たれた上田宗箇流のお茶席には
家元にお持ちいただいている、建一作の御所人形「虹の子」が!

ご門跡、お家元はじめ、皆様のご厚情に心から感謝。
今後の制作の励みにしたいと思います。

木彫御所人形「夢の御子」

ちなみに秋篠宮家には平成2年のご成婚の折に、
この「夢の御子」という御所人形をお納めしています。

端午の節句

5月5日は「端午の節句」。

十世久重作「応神天皇」

建一の曽祖父、十世久重作の武者人形「応神天皇」。
今ではあまり見かけませんが、
向かって右に「武内宿禰」、左に「旗持ち」を従える、
江戸時代から大正時代にかけて人気があったスタイルです。

こいのぼり

建一が生まれた時に作った「こいのぼり」。
黒い「真鯉」と赤い「緋鯉」のみの、
これも今ではあまり見かけない、
明治~昭和30年代スタイル(?)です。

建一作「ちびたまかぶと」

こちらは建一作の「ちびたまかぶと」。
人気の「ちびたま」に金のかぶとをあしらった、
現在大人気のスタイル(?)・・・です!