バランス

胡粉塗りがひと息ついたので、次なる作品の粗彫り。
今回は思い切って今まで以上に足を上げてみました。

あえて逆光で(笑)

前にも書きましたが、片足立ちの作品で大事なのはバランス。
見る人が「こけるのでは?」と不安になるようでは失格です。
もちろんこの作品も安定感抜群。少々のことでは倒れません。
シルエットを際立たせるため、あえて逆光で撮影(笑)

続々・胡粉塗り

塗ること30回!

二度にわたってお伝えしてきた「胡粉塗り」が完了しました。
筆で塗ること30回。晴れた日を選んで10日かかりました。

ボコボコですが一応ポーズを・・・

以前「筆目が出ないように塗りたい」と書いていましたが、
写真でもわかるようにやはり表面はボコボコ。
これは桐の木が胡粉の水分を吸って収縮するためです。

ちなみにこの「胡粉塗り」は「地塗り」と呼ばれるもの。
この後はひたすら磨くのですが、
磨きの後にはさらに約20回の「上塗り」が待っています。

続・胡粉塗り

この前お伝えした「胡粉塗り」の続き。
こちらは地塗りを3回済ませた画像です。

3回塗りました!

この後の「磨き」を考えると
できるだけ筆目が出ないように塗りたいのですが、
なにしろ相手は水分を存分に吸収する桐の木!
なかなかそうはいきません(笑)

胡粉塗り

早いものでもう8月。
春秋に比べると微妙な調整は必要ですが
胡粉塗りには絶好の季節。

準備OK!

しかしいくら急ぎでも「日に3回」が限度。
さらにゲリラ豪雨にも気をつけなければいけない最近の気候。

ただ雲の動きを見ながらの仕事もなかなかいいもの。
待ち時間をどれだけ有効活用するかが勝負です!(笑)

祇園祭と伊東家

いよいよ7月も10日を過ぎました。
さて京都の夏といえばなんといっても「祇園祭」なのですが、
例のコロナウイルスのせいで主要な神事を除き、
ほとんどの行事が中止となっています。

「長刀鉾」のちまき

これまでにも書いていますが、
伊東家にとっても縁が深いこの祇園祭。
祇園祭に関する以前の日記をまとめてみました。
かなりの数になりましたが、ぜひご覧ください。

長刀鉾「和泉小次郎親衡」像(2012/6/6)
ソフィア 京都新聞文化会議(2012/6/11)
長刀鉾「和泉小次郎親衡」像2(2012/7/1)
月鉾稚児人形「於菟麿」(2012/7/8)
小学校にて(2013/6/14)
祇園祭ときゅうり(2013/7/3)
神輿洗い(2013/7/11)
祇園祭山鉾巡行(2013/7/18)
長刀鉾「和泉小次郎親衡」の話(2016/7/12)
続・祇園祭と伊東家(2016/7/17)
長刀鉾「花天冠」修復(2017/6/21)
祇園祭の曳き初め(20197/13)
月鉾の「於菟麿」(2019/7/21)

修復

伊東家では古い人形の修復も大事な仕事のひとつです。
現在も工房には数点の人形を預かっていますが、
そのほとんどが江戸時代中期、二百年以上前のもの。

修復中!

古い人形の修復はたいへん気を遣うむずかしい作業なのですが、
当時の制作法を知る素晴らしい機会でもあります。
写真のものは個人蔵。
まだ御所人形が5頭身ぐらいで作られていた古い時代のもの。
年内の完成を目指して慎重に進めていきます。