祇園祭と伊東家

いよいよ7月。
7月といえば、やはり京都は「祇園祭」です。

特等席から!

さて、この祇園祭、
どうしても17日の「前祭巡行」と
24日の「後祭巡行」が注目されがちですが、
実は1日から31日まで、様々な神事・行事が行われる
「開催期間の長いお祭り」としても知られています。
1日の「吉符入り」に続き、今日2日は「くじ取り式」が行われます。

「和泉小次郎親衡」像

伊東家にとっても、非常に縁が深いこの祇園祭。
以前の日記をまとめてみました。
ぜひお読みください。

長刀鉾「和泉小次郎親衡」像
長刀鉾「和泉小次郎親衡」像2
月鉾稚児人形「於菟麿」

続・二条城

無人の二の丸御殿前

先週に引き続き、展示調査のため閉城後の「二条城」へ。
前回は観覧時間中だったため、
どう頑張っても人が写ってしまいましたが、今回はばっちり。

誰もいない紫宸殿

以前撮った、誰もいない京都御所の「紫宸殿」。
やはりどちらも歴史ある建物、独特の雰囲気、すごい迫力です!

仁和寺

この前の「二条城」に続いての世界遺産めぐり。
展覧会の打ち合わせで「仁和寺」へ。

参道から見た二王門

人がいない瞬間を狙って記念撮影。
人気の観光地だけになかなか大変です。

白書院から見た勅使門

遅咲きの「御室桜」でも有名なこの仁和寺。
創建はなんと!
今から1128年前の仁和4年(888年)!

この歴史あるお寺での展覧会。
詳細が決まり次第、またここでお知らせします。

二条城

二の丸御殿

打ち合わせで、世界文化遺産「二条城」へ。
国宝・二の丸御殿では曽祖父の仕事をひさしぶりに目にしました。

それにしてもさすが人気の観光スポット。
どちらを見渡しても、人がいっぱいです!

後ろ姿

たまにある「後ろはどうなってますか?」の質問。
個展の時など、
遠慮がちに聞かれることが多いのですが、そんな場合は・・・
もちろん、見ていただきます!

後ろ姿

 

これは「デンチ姿」の作品。
当然、前には細かな刺繍が施されているのですが、
後ろにも立派な吉祥柄の刺繍が・・・

手刺繍のふくらみ

手刺繍ならではの「立体感ある糸のふくらみ」は
御所人形が持つ「めでたい雰囲気」によく合います。

「見えないところも手を抜かない」、
「木彫であること」に匹敵する「伊東家のこだわり」のひとつです。

「粗彫り」の途中

先日お知らせした秋の箱根での展覧会
来春の東京での展覧会に向け「粗彫り」を進めています。

素材である桐の木

自分の作品、父の作品とも「粗彫り」は建一の仕事。
次の段階「上彫り」に入るまでは地味な工程なので、
写真を撮るまでもないと思っていたのですが、
ふと思いつき、作品を寝かせて記念撮影。

人形の底の穴

底に小さな「穴」があいています。
伊東家の御所人形は「木彫りであること」が大前提ですが、
実は彫っている途中に一旦作品を半分に割り、
中を刳り貫く工程を入れています。
この「穴」は作品完成後も内部に空気を循環させるためのもの。

木彫に使う道具

四季の気候の変化にも対応し、
ひびが入らないようにと、江戸時代から続けてきた大事な工程。
何代にも渡り、受け継がれてきたこだわりの部分です。

この他にも伊東家の人形制作には様々な創意工夫が加えられています。
詳しい制作工程については「御所人形の制作法」をぜひお読みください。