立雛の頭(かしら) ①

建一作 立雛

建一の立雛はおかげさまで毎年人気。
出来る数が限られているので、
お待ちいただいてる方もあるのですが、
来春の展覧会用にも、何点か制作しています。

立雛の頭

頭(かしら)の素材はもちろん桐。

頭の素材は桐の木以外にも、
桐塑、石膏や焼き物、さらに最近では樹脂製のものまであるそうですが、
うちでは桐の木彫法を変えることは絶対にありません。

立雛の頭(かしら) ②」へ→

金襴

来年1月の展覧会の作品用にいいものがあればと思い、
金襴屋さんに金襴を見せてもらいました。

モダンなデザインも…

あらかじめ色や柄など、こちらの希望を伝えておいて
工房に持ってきてもらうのですが、今回はなんと数十本!

というのも人形の衣装は難しいもので、
金襴であれば「織りの細かさ」や「文様の大きさ」など、
人よりずっと小さい分、選ぶのに微妙な判断を必要とするからです。

豪華な金襴

色やデザインは御所人形のイメージに合わせ、
「軸物の表装」や「袈裟」などに使われるような「地味なもの」ではなく、
「能装束」や「袱紗」などに用いられる「華やかなもの」から選びます。

今回選んだのはモダンなデザインも含めた数種類。
金糸をふんだんに使いながらも派手すぎない、
上品なものを選ぶことができました。

建一作 立雛

細かく金糸を織り込んだ金襴は光の当たり具合によって、
朝夕で表情を変える点が最大の魅力。

今度の展覧会では新しい「立雛」に使ってみようと考えています。
これまでと違うイメージのものができそうで、今から楽しみです。

高盛金彩絵

秋草の絵八角香合

いよいよ9月。
ようやく暑さも落ち着き、過ごしやすくなってきました。

写真は高盛金彩絵の「秋草の絵八角香合」。
桐の木地に胡粉を幾重にも塗り重ね、
高く盛り上げたところに彩色を施していきます。

京都らしい優雅な文様と華やかな色合いが人気。
来年1月の展覧会に向け、制作を進めています。

九州陶磁文化館

今月、有田焼の里・佐賀県西松浦郡有田町にある
柴田夫妻コレクションで名高い、佐賀県立九州陶磁文化館に
久重の作品が収蔵されました。

佐賀県立九州陶磁文化館

依頼を受けてから三年をかけてようやく完成した御所人形。
来春の展覧会で公開される予定です。

お楽しみに!

桐の木

御所人形の制作法」にも書いていますが、
伊東家の御所人形は初代庄五郎の時代から現在まで、
変わることなく桐の木を素材としています。

素材である桐の木

代々続く陶芸の家が、子や孫の世代のために土を買い足されるのと同様、
伊東家でも使った分の桐の木は買い求め、補充しておきます。
と簡単に言っても、板状に加工したものと違い、
丸太のままのいいものはなかなか手に入りづらいのが実状です。

ところが先日、ある方からお声掛けいただき行ってみると、
そこには想像をはるかに上回る素晴らしい木が待っていました。

見事な外観

長さ8尺以上もある見事なもの。
しかも上から下まで、驚くほどまっすぐ伸びています。

見事に通った木目

木目も完璧。
木肌も今まで見たことが無い白さ。
これほどのものはめったにお目にかかれません。
迷うことなく譲っていただくことにしました。

温暖化の影響などもあり、今では希少となった目の詰まった国産の桐。
乾燥も十分ということなので、
来年の展覧会の作品にも少し使ってみたいと思っています。

見事な一枚板

ちなみにこちらでは数か月前にこんな立派な桐板も手に入れました。
理想的な板目。さらに長さなんと5尺!

久重が以前から構想を練る作品に、どうしても必要だった超幅広の一枚板。
最高の素材に巡り会え、今から素晴らしいものができそうな予感がします。

彫刻刀 ②

上彫りに使う彫刻刀

これらは顔の細かな部分を彫るときに使う数本。
一番右は「生反」(なまぞり)と呼ばれる珍しいものです。
もともと家にあったものなので、
いつ、誰が使っていたものなのかよくわかりません。
あらためて考えると不思議な感じです。