続・祇園祭と伊東家

今日は17日、祇園祭では「前祭巡行」が行われました。

ウェスティン都ホテル

父、十二世久重作の長刀鉾守護神「和泉小次郎親衡」像、
九世久重作の月鉾の稚児人形「於菟麿」も巡行に参加。
今年の任務を無事に終えました。

さて、巡行が終わるとすぐに片付けられるのが通例の山鉾。
もちろん「和泉小次郎」も「於菟麿」も、
次の年の巡行に備えて、蔵に大事に保管されるのですが、
たまに工房に帰ってこられることがあります。

帰っていく「和泉小次郎」

これは4年前に撮った「和泉小次郎親衡」。
祭の期間中、鉾の真木で風雨にさらされているため、
数年も経てば傷みも相応ですが、
そんな時はしばらく工房で休養し、リフレッシュ・・・

先祖の仕事を継続して手掛けることができる。
ありがたいことです。

長刀鉾「和泉小次郎親衡」の話

なにかと忙しく、
なかなか「ちびたま日記」を書く時間がありません!

さて、「前祭巡行」も17日にせまり、
祇園祭もいよいよ盛り上がってきました。

長刀鉾のちまき

この「前祭巡行」の先頭を行く「長刀鉾」とは縁の深い伊東家。
鉾の守護神である「和泉小次郎親衡」像を
初代庄五郎、十世久重、十二世久重、と制作させていただいたことは
以前も書きましたが、
同志社女子大学の授業で使った資料の中から、
それについての懐かしい記事が出てきましたので、ご紹介します。

7年前の今日、2009年7月12日の京都新聞朝刊。
詳しくは、以下のリンクをご覧ください。

ソフィア 京都新聞文化会議 「 伊東久重氏 鉾の守護神 世代越え制作 」

ちなみに、この「親衡」像は・・・

長刀鉾天王台

に飾られています。

祇園祭をよく知る人には「天王さん」の愛称で親しまれている、この人形。
長刀鉾をご覧になる際には、ぜひご注目ください!

楽しい「粗彫り」

ここしばらく、工程は「粗彫り」が続いています。

楽しい工程

これは父が依頼された、「対」になる作品の片方。
この人形の場合、「なんとなく右に寄っている」のがポイントです。
下図はもちろん父、最低限にしか描かれてませんが、
意図を汲んで慎重に彫っていきます。
この「粗彫り」、最初の頃は単純な作業に思いましたが、
今では「完成した姿」をイメージして取り掛かれるようになりました。
楽しい工程です。

祇園祭と伊東家

いよいよ7月。
7月といえば、やはり京都は「祇園祭」です。

特等席から!

さて、この祇園祭、
どうしても17日の「前祭巡行」と
24日の「後祭巡行」が注目されがちですが、
実は1日から31日まで、様々な神事・行事が行われる
「開催期間の長いお祭り」としても知られています。
1日の「吉符入り」に続き、今日2日は「くじ取り式」が行われます。

「和泉小次郎親衡」像

伊東家にとっても、非常に縁が深いこの祇園祭。
以前の日記をまとめてみました。
ぜひお読みください。

長刀鉾「和泉小次郎親衡」像
長刀鉾「和泉小次郎親衡」像2
月鉾稚児人形「於菟麿」

続・二条城

無人の二の丸御殿前

先週に引き続き、展示調査のため閉城後の「二条城」へ。
前回は観覧時間中だったため、
どう頑張っても人が写ってしまいましたが、今回はばっちり。

誰もいない紫宸殿

以前撮った、誰もいない京都御所の「紫宸殿」。
やはりどちらも歴史ある建物、独特の雰囲気、すごい迫力です!

仁和寺

この前の「二条城」に続いての世界遺産めぐり。
展覧会の打ち合わせで「仁和寺」へ。

参道から見た二王門

人がいない瞬間を狙って記念撮影。
人気の観光地だけになかなか大変です。

白書院から見た勅使門

遅咲きの「御室桜」でも有名なこの仁和寺。
創建はなんと!
今から1128年前の仁和4年(888年)!

この歴史あるお寺での展覧会。
詳細が決まり次第、またここでお知らせします。